空腹ローラー(有酸素)と脂肪燃焼、筋分解について考える

健康

こんにちは!空腹よりも食べ始めてから湧き出てくる食欲の方が強敵だと思うコーヤマです!w

今回は空腹時の有酸素運動(主に朝イチでのローラー)について考えてみたいと思います!

※ここでいう「ローラー」はローラー台を使用した自転車での有酸素運動という意味だよ!腹筋ローラーじゃないよ!w

空腹ローラーの目的

「空腹時に有酸素運動をすると脂肪燃焼効果が高い」

と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。ということで基本的には脂肪燃焼による減量・ダイエットが目的となるでしょう。

ここでの「空腹」とは、最後の食事から数時間以上経過しており、「血糖値が下がった状態」とします。寝起きが最もよく当てはまります。

では実際、空腹時に有酸素運動を行うと脂肪燃焼は促進されるのでしょうか?

空腹ローラーによる脂肪燃焼

3日間絶食したときの血流を調査するという研究があったそうなのですが、

それによると腹部皮下血流量が50%増加したそうです。お腹周りの血流が増加したということはその周辺の脂肪が燃焼しやすい状態にあったということであり、空腹時の脂肪燃焼効果はある!ということになります。

が、3日間の絶食というのはかなりハード…というかトレーニング気質のあるサイクリストではなかなかやらないと思われます。というか3日も絶食したら筋肉ごと落とすリスクがかなり高まりますw

しかし、脂肪燃焼という観点だけでみれば空腹時とそれ以外では有意差があるという見方はできますね。

脂肪が燃える代わりに筋肉削っちゃったら意味ないじゃん!ということで筋分解についても考えます。

空腹ローラーによる筋分解

空腹時に身体を動かすエネルギーは主に3つあると言われています。それが

①肝臓、筋肉の糖質(グリコーゲン→グルコース)

②、③糖新生(脂肪・筋肉→アミノ酸)

です。この中でも

①肝臓、筋肉の糖質が最初に使われます。肝臓に80~100g(300~400kcal程度)の糖質が蓄えられており、筋グリコーゲンも最大400~500g(1500~2000kcal)程度蓄えられますので、意外と枯渇せず、筋分解が進むところまではなかなかいかないようです。

2017年のシドニー大学での研究では、6~16時間の空腹時の運動における筋分解はほぼみられず、あったとしても無視できる程度、という結果が得られたそうです。(運動強度まではわかりませんでした)

肝臓と筋肉の糖質を使い切ってしまうと筋肉の糖新生が起こり、筋分解が進んでしまうおそれがあります。簡単に言うと、「ハンガーノックは厳禁!」と覚えておけばいいと思います。

脂肪燃焼できて筋分解しないなら最強じゃね?と思うかもしれませんが、デメリットと注意点もあると考えます。

空腹ローラーのデメリットと注意点

①筋分解はほぼしないが生成もしにくい

エネルギーが少なく、大きな力をかけての筋生成、パフォーマンスアップにはつながりにくいと考えられます。まあそもそも空腹状態で高強度のトレーニングを行う方は少ないかとは思いますが…。

一応、プロレベルのアスリートで空腹状態での高強度トレーニングによって乳酸からの糖新生や脂肪からエネルギーを取り出す能力を向上させるという取り組みもあるようですが、明確なパフォーマンスアップへのエビデンスはあまり取れていないようです。

パフォーマンスアップ、筋肥大等を目的とする(強度高め)ならトレーニング前にある程度の糖質を入れた方が良いでしょう。テストステロンの値にも差が出るとか。

②糖尿病リスク

低血糖状態で運動を行うと、血糖値が上がります。血糖値が上がると、それを下げるためにインスリンが出ますね?

これをやりすぎると食事を取ったときの血糖値の上下およびインスリンの出方がバグりますw

あと、あまりにも空腹すぎる状態から食事を摂ると血糖値が乱高下しやすいというのもデメリットですね。

あまり食べないようにしつつ運動して脂肪を落とす、という結構厳しめの健康的なアプローチをしているはずなのに糖尿病になるというのは最悪ですし本末転倒なので、何事も極端なことのやりすぎは厳禁ということなのでしょうねw

③電解質はしっかり摂ろう

電解質が不足すると筋力低下の原因になります。ここでいう電解質とは主にカリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、クロムあたりです。特に空腹時は電解質も減っている傾向にありますので、空腹ローラーによる脂肪燃焼を狙う場合でも、これらの電解質はある程度意識して摂っておくべきでしょう。

④実は脂肪燃焼にも効果が薄いのではないか?

実際、空腹ローラーを「やっている最中の」脂肪燃焼効果は高まっていると思うのです。

が、「その後」はどうなの?と思うわけです。というのも、先述した通り空腹ローラーの後の食事は血糖値が乱高下しやすいと考えられます。ということはエネルギーが脂肪として蓄積されやすいということでもあると思います。

さらに、お腹が空きすぎて食べすぎやしないか?wと思ったりするわけですw

おそらくちょっとした飢餓状態に近い状態になるので、本能的にエネルギーを調整するために食べ過ぎる、または食べ過ぎとまではいかなくとも摂取カロリーはどちらにしろ同じくらいになる傾向があるんじゃないか?と。このあたりは個々人の匙加減なんですけどねw

私が考えるベターな空腹?ローラー

私の場合は、月水金とアクティブリカバリーとして2時間程度低強度のローラー(Zwift)をします。リカバリーとはいえそこそこ長いので、完全な空腹で行うのは少し怖いんですよね。やろうと思えばできてしまうのですが、デメリットにあげた「糖尿病リスク」のあたりが特に怖いです。

なので、上にあげたメリットとデメリットや注意点をある程度包括的に満たすとなると、

運動前にほんの少しでいいから補給しておくのがベターだと思います。これはカロリー(エネルギー)というよりは血糖値の調整という意味合いが大きいです。少しだけ血糖値を上げ、通常のインスリンの分泌を促しておきつつ、体温も少し上げるといったイメージです。

そしてその補給に関しては、糖質と電解質を含む果物がいいんじゃないかなと思います。私は主にバナナ、気分でデーツあたりを食べます。これらはカロリーは少ないですし、すぐにエネルギーになる割には血糖値の上昇速度も緩やかです。デーツなんかは1粒が小さくて摂取量の調整も容易なのもメリットかと。

あと、少し糖質を入れておいた方が集中できる感じもします。これも血糖値が関係していると思われます。空腹でも運動はできますがなんか気怠い感じが出るんですよね。ケトン的なものかな?

ちなみに私は高強度でのトレーニングの際もトレーニング中のカロリー補給は少ない(トレ前にはそこそこします)のですが、定期的にはちみつを舐めたり、ドリンクに多少の糖質を仕込む等の血糖値対策をすると集中力が持続します。

ということで、最近は低強度ローラーの前に100kcalぐらい上記の果物を食べ、BCAAドリンクなんかを飲みながらWatopiaを走り回り、終わってからしっかり栄養を摂る、という形をとっています。やたらお腹すいてるな~というときは果物に加えて少しオートミールなんかを食べたりもします。

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最後に

このような分野の研究っておそらくまだ発展途上で、さまざまな理論、考え方があります。数年後、下手したら1年後にはセオリーがガラッと変わっているなんてこともありうるので、自分でアンテナを張って情報をアップデートする必要がありそうですね!

本記事はあくまで私の考えで、正解というわけではないと思います。もちろん個人差も大いにあるはずです。自分にあっているやり方を模索して見つけていく、というのが大切であり…楽しかったりしますw最近、趣味は人体実験です!と言った方がいいような気がしてきたw

みなさんはどうお考えでしょうか?ここおかしいんじゃないか、こうしたらいいんじゃないか、こういう考えもあるで~という知見、意見等お待ちしております!w

Rice On !!

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